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基礎知識

流行の歴史と古い記録

パンデミックとは
流行が短期間に世界的に拡大し、多数の人々が年齢を問わず感染する状態をいいます。

インフルエンザウイルスは抗原性の違いにより、A型、B型、C型に分類されますが、パンデミックをおこすのはA型です。
A型ウイルスはさらに、表面抗原の違いによりHA(H1〜H15)、NA(N1〜N9)の亜型に分類されています。ヒトでパンデミックを起したのはH1〜H3の3種、N1〜2の2種です。


パンデミックは、ウイルスの表面抗原とくにHAが不連続変異をおこして新しい型になったため、この新型ウイルスに免疫を持たない多くのヒトに感染が拡大したと考えられています。

*参考:HA(ヘマグルチニン)、NA(ノイラミニダーゼ)とともにウイルスの粒子表面たんぱく質

▼3つのパンデミックの発生地と世界への伝播経路図
3つのパンデミックの発生地と世界への伝播経路図
根路銘 国昭(1999)

古い記録
ヨーロッパで最も古い記載は紀元前412年のヒポクラテスとリヴィによるものとされています。11世紀には明らかにインフルエンザの流行を推測させる記録が残っており、16世紀にはすでにインフルエンザ(イタリア語の「星の影響」が語源)という名で呼ばれていたようです。

わが国でも古くは平安時代にインフルエンザの流行をうかがわせる記載があり、江戸時代には「はやり風邪」と呼ばれ、「お駒風」「琉球風」などと流行によって世相を反映したさまざまな名がつけられました。

世界の流行年表


監修 長崎大学名誉教授 松本慶蔵
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