タミフルをインフルエンザの予防に使えると聞いたが、どんな人が処方してもらえるのか?
タミフルの予防投与については、同居する家族がインフルエンザを発症した場合で、インフルエンザにかかると症状が重症化する可能性が高い方のみ服用が認められています。(誰でも予防での服用ができるわけではありません)
・年齢:成人及び13歳以上の小児
・原則として、インフルエンザ感染症を発症している患者さんの同居家族又は共同生活者である下記の方のみ病院での処方が可能です。
1)高齢者の方(65歳以上)
2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患の方(気管支喘息、慢性気管支炎、慢性肺気腫、肺線維症、肺結核、心不全、心弁膜症、心筋梗塞など)
3)代謝性疾患の方(糖尿病等)
4)腎機能障害の方(腎機能の低下により薬の量が違います)
市販のかぜぐすりのように、購入できません。予防でも治療でも同様に医療機関を受診して、医師の診察を受けた後、処方せんを交付してもらう必要があります。詳しくは、医療機関にお問い合わせ下さい。
1シーズンに何回も予防のためにタミフルを処方してもらうことはできるのか?
処方回数の規定はありませんので可能です。1シーズンA型(H3N2)の流行とB型の流行の可能性もありますので、可能です。ただし、予防投与の対象者は限られます。また、予防の基本はワクチンになりますので事前にワクチン接種をおすすめします。
インフルエンザのワクチンを接種していても、病院でタミフルを処方してもらえるのか?
インフルエンザ感染症を発症した時には、病院の医師の判断で処方してもらえます。「インフルエンザかな?」と思ったら、早めに医師の診断を受けましょう。
インフルエンザの予防に効果がある期間は、ワクチンとタミフルで同じか?
ワクチンは一般的に接種後約5ヶ月効果が持続するとされていますが、タミフルは服用している期間のみ予防効果を発揮します。
インフルエンザの予防でタミフルを処方された場合、保険は使用できるのか?
タミフルを予防に使う場合は、自己負担となります。
(インフルエンザにかかって、治療でタミフルを処方された場合のみ、薬剤費ほか一連の医療行為が保険対象となります)
タミフルを服用する場合、予防と治療で飲み方に違いはあるのか?
一日の服用回数や服用日数に違いがあります。
| 対象 |
服用量・服用回数 |
服用日数 |
| 予防: 成人及び13歳以上の小児 |
1回1カプセル 1日1回 |
7〜10日間経口投与 |
| 治療: 成人及び体重37.5kg以上の小児 |
1回1カプセル 1日2回 |
5日間経口投与 |
|
腎機能障害の方(腎機能の低下により薬の量が違います)
なお、予防投与の対象については、年齢以外に患者さんの症状に応じた投与基準があります。A-1をご覧ください。
タミフルの服用を開始して2日程度で熱が下がることが多いですが、解熱後も周囲への感染の可能性がありますので、処方医の指示に従い服用を続けてください。
(参考)インフルエンザの症状は平均1週間程度持続すること、また体内のウイルスは感染後2−3日後にピークを迎え、急速に減少していくものの約5日後までウイルスの排泄がみられることから、タミフルの投与は5日間が妥当であると考えられます。
タミフル服用後、何日目から学校に通っても構わないのか?
明確な規定はありませんが、タミフルの服用によって熱が下がっても、気道分泌物(痰など)からのウイルス放出は続いており、咳やくしゃみでまわりの人にうつす危険性があります。熱が下がってもまだ排出しているウイルスは残っているので、すぐ通学することは避けた方がいいでしょう。咳も痰も止まってからにしましょう。具体的には主治医にご確認ください。
タミフルはインフルエンザにかかった後、何日目から服用しても効果は変わらないのか?
インフルエンザウイルスは感染後約2日で最も数が多くなり、その後、減少します。タミフルはウイルスの増殖を抑える薬なので、発症してからタミフル服用までの時間が短ければ短いほど熱が下がるまでの時間が短いことが報告されており、発症後48時間以内の服用が有効と考えられています。(48時間以降の服用で有効性を裏付けるデータは得られていません)
1シーズンに2回インフルエンザにかかった場合、タミフルはその度に処方してもらうことは可能なのか?
可能です。(A-3を参照)
ドライシロップを服用後、子供が吐いてしまった。どうすればよいのか?
服用直後であれば、再度服用したほうがよいとされています。服用後時間が経っている場合は、タミフルは服用後速やかに吸収されるため、吐き出すまでの時間、吐き出した量などからの判断が必要ですので、主治医に相談して下さい。
1歳未満の子供では安全性・有効性がはっきりしていないことから、1歳以上の子供への服用が考えられています。
タミフル服用後、急激に熱が下がりましたが心配ないのか?
特に小さなお子様では、急激に熱が下がる例が多いようです。平熱よりもかなり体温が下がった場合は、主治医にご相談下さい。
卵アレルギーがありますが、タミフルを服用しても大丈夫か?
タミフルはタマゴの成分を含みませんが、服用に際しては主治医とご相談下さい。
1日2回服用(1回1カプセル)するところを、一度に2カプセル服用してしまいました。大丈夫か?
一度に2カプセル服用した試験では特に問題となる副作用はみとめられませんでしたが、症状に異変があった場合、速やかに医療機関にご相談ください。
インフルエンザはA型・B型の2種類があると聞いていますが、タミフルはどちらにも効果があるのか?
A型・B型、どちらにも効果があるといわれています。
妊婦・産婦・授乳婦における安全性は確立しておりません。
トリインフルエンザの原因となっているウイルスには実験上タミフルによるウイルス増殖抑制は確認されています。(ただし、ベトナムでタミフル完全耐性ウイルスがヒト感染女児からみつけられています。しかし、この耐性ウイルスはリレンザには感受性がありました。)
タミフルドライシロップは苦いため子供が飲みたがりません。何か良い工夫はあるか?
甘みが強い食べ物と一緒に服用すると良いといわれています。
(ただし、味には好みがありますので、全てのこどもが同様に感じるとは限りません。)
(例)一緒に飲んだ時、苦く感じにくいもの: チョコアイス、ヨーグルト、イチゴ味ヨー グルトココア、オレンジジュース、スポーツドリンク一緒に飲むと味が変化し飲みにくくなるもの:乳酸菌飲料、バニラアイス、りんごジュース
(出典:医薬ジャーナル38(10):2846-2851,2002)
監修 / 長崎大学名誉教授 松本慶蔵